組織変更などで原価センタをまとめて作成する場合は、登録用の標準インターフェースを検討します。旧記事ではBAPI_COSTCENTER_CREATE1を紹介していましたが、SAPのS/4HANA向け資料ではBAPI_COSTCENTER_CREATEMULTIPLEが原価センタ作成用BAPIとして案内されています。利用製品とリリースに合わせて、実機のSE37とSAPの公開インターフェースを確認することが出発点です。
先に決めること:登録方法と対象製品
| 方法 | 向いている場面 | 確認点 |
|---|---|---|
KS01などの標準画面 | 少数件の手入力 | 入力チェック、承認手順 |
BAPI_COSTCENTER_CREATEMULTIPLE | 複数件の登録・移行 | 利用可否、必須項目、戻りメッセージ、コミット |
| 製品が提供するAPI/移行機能 | S/4HANA Cloudや計画的なデータ移行 | エディションとリリースで公開された手段 |
BAPI_COSTCENTER_CREATE1は旧記事に記載されていますが、すべての製品版での利用を前提にしないでください。汎用モジュール名が見つかるかだけでなく、公開・サポートの状態を確認します。
登録前に準備する主なデータ
管理領域、原価センタコード、有効開始日・終了日、名称、責任者、原価センタカテゴリなどを整理します。利益センタや標準階層への割当、会社コードなどは自社の設定と運用に合わせて確認します。同じコードでも有効期間が重複しないかを確認し、登録対象を事前に重複排除します。
原価センタと利益センタの役割があいまいな場合は、先に原価センタの基本と利益センタの基本を確認してください。
実装・テストの流れ
- 対象システムの
SE37で利用するBAPIのパラメータ、必須項目、戻り値、ドキュメントを確認します。 - 本番と同じ管理領域・有効期間のテストデータを用意し、まず1件で実行します。
- 戻りメッセージを行単位で確認します。エラーがあれば登録を確定せず、原因と対象行を記録します。
- 成功時は利用するBAPIのトランザクション規約に従ってコミットし、
KS03で名称、有効期間、利益センタなどを確認します。 - 複数件では一部成功・一部失敗、重複、有効期間の重複、再実行を試験します。
戻り値に成功メッセージがあるだけで登録完了と扱わず、コミット後のマスタ表示で確かめます。既存マスタの変更は作成BAPIとは分け、変更用の標準インターフェースを検討します。