財務会計(FI)のカスタマイズで必ず知っておくべきものの1つに『伝票タイプ』があります。
伝票タイプとは?
SAPでの会計仕訳は必ず会計伝票を登録することで取引を記録していく形になります。その際に、該当の取引がどのような取引なのか分類するためのコードが伝票タイプです。
例えば、債権計上とか減価償却などの伝票に対して、それらの取引を表す伝票タイプが設定されるようにしておくと、該当の取引の情報を抽出することが出来るようになります。
伝票タイプで制御するもの
伝票タイプは会計伝票の重要な項目のため、様々なものを伝票タイプによって制御する形になります。具体的には以下のような項目を伝票タイプで制御します。
- 会計伝票の番号範囲
- 反対仕訳時の伝票タイプ
- 転記可能な勘定タイプ
- マイナス転記可能フラグ
- 会社間取引転記可能フラグ
- 参照番号・ヘッダテキスト必須化フラグ
転記可能な勘定タイプ
伝票タイプのカスタマイズ画面で、その伝票タイプを使った会計伝票で入力が可能な勘定タイプを指定します。
以下の項目がチェックボックスで用意されているので、転記可能とするものをONにします。
- 資産:勘定タイプA
- 得意先:勘定タイプD
- 仕入先:勘定タイプK
- 品目コード:勘定タイプM
- 総勘定元帳:勘定タイプS
- 二次原価
反対仕訳時の伝票タイプ
反対仕訳を行うトランザクション(FB08、F.80、FBRAなど)では、伝票タイプを入力する欄がなく、反対仕訳時の伝票タイプは各伝票タイプのカスタマイズで指定しておくことになります。
元伝票と反対仕訳伝票の伝票タイプを分ける必要がない場合は、この項目をブランクにしておくと、反対仕訳時に自動で元伝票と同じ伝票タイプで反対仕訳する形になります。
関連トランザクションコード
OBA7:伝票タイプのカスタマイズ
関連テーブル
T003:伝票タイプ
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