SAPのERPを使うにあたって重要な概念がいくつかありますが、その1つとして組織を表すオブジェクトがいくつかあります。
今回は販売管理(SD)、在庫購買管理(MM)というロジで使用する組織について説明したいと思います。
SD・MMで共通で使用する組織
プラント
保管場所
SDで使用する組織
MMで使用する組織
購買組織
購買・調達業務を管理するための組織構造が『購買組織』です。
購買組織で何が管理されるのかというと、主に仕入先から購入するときの価格などの条件です。具体的にいうと、購買情報マスタや価格マスタ(条件レコード)が購買組織をキーに登録する形になります。
購買組織は会社コードに対して、1:1で登録することもできますし、N:1で登録することも可能です。
例えば、調達に関しては本社で一括して行っている場合は1:1で問題なかったりしますが、拠点ごとに仕入れを行っており、仕入先との価格など条件交渉を別々でやっている場合は、購買組織を分けて管理した方が管理しやすいので複数の購買組織を定義することもあります。
購買グループ
購買グループは、購買担当だと思ってもらうと良いのですが、個人の担当者レベルで設定することもできますし、部課単位で設定することも可能です。
何のために使うものかというと、ワークフローのためです。担当者が購買発注伝票を入力し、それを上司が承認することで次の処理ができるようになるような設定をすることができます。そのときに、承認者が購買グループをキーにして検索することで、自分が承認すべき伝票を探しやすくなる、という検索キーとしての使い方が1つ。
また、購買グループをキーに変更・照会権限を設定することもできるので、関係がある購買グループが設定されている購買発注伝票のみを表示可能にして承認するという設定も可能です。
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