SAPのERPシステムを使うに当たって知っておくべきマスタデータの1つに『利益センタ』というものがあります。
名前から想像出来るかと思いますが、利益を管理する単位を定義するマスタデータになります。
一般的には、部署や課、拠点などの単位でコードが割り当てられ、収益と費用のデータを利益センタの単位で集計出来るような仕組みになっています。収益明細・費用明細に対して利益センタを設定し、それを集計することで、その差額の利益が把握できる仕組みになっています。
セットで知っておくと良いマスタとして『原価センタ』というのがあるので、こちらも覚えておきましょう。原価センタについては、費用明細にのみ設定する形で、費用明細に原価センタを設定すると紐付く利益センタが自動設定されるようになっています。(原価センタマスタに紐付く利益センタを設定する形です)
また、利益センタには会社コードを割り当てることになります。多くのケースでは、1つの利益センタには1つの会社コードを割り当てる形になりますが、複数会社コードを紐づけることも可能です。
利益センタに会社コード割当情報はテーブル『CEPC_BUKRS』に保存されています。
一般的な会計用語で言うと、プロフィットセンターと呼ばれたりもするので、用語として覚えておくと良いでしょう。ついでに言うと原価センタはコストセンターと呼びます。
セグメント単位の財務諸表を作成する時にも、この利益センタのデータをベースにして作成することになるので、覚えておきましょう。(利益センタマスタにセグメントをセットする形です)
利益センタ関連のトランザクションコードは以下の通りです。
- 利益センタ登録・変更・照会:KE51・KE52・KE53
- 利益センタ削除:KE54
- 利益センタグループ登録・変更照会:KCH1・KCH2・KCH3
利益センタのデータは以下のテーブルに設定されています。
- 利益センタマスタ:CEPC
- 利益センタテキスト:CEPCT
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