Fioriの時代に入っていったときの開発技術について

私自身、まだFiori・BTPを導入するプロジェクトに関わる機会がなかったため、実践での経験は現段階ではゼロですが、今後これらを導入するプロジェクトが増えていくと考えられます。

そのため、従来のSAP GUIだけを活用していく形であれば、ABAPでの開発スキルとモジュール知識とその部分の業務知識があれば、やっていけると思うのですが、残念ながらそうはいかないようなので、情報収集はし始めています。

今までは、1つの環境の中にUIもデータベースも含まれており、その環境で有効なABAPで標準機能もアドオン機能も開発されていました。それは、S/4HANAであってもFioriを使っていなければ同じです。

ですが、Fioriを使って、それベースに拡張開発を行うとなると、話が大きく変わってきます。パソコンやスマホ・タブレットからブラウザで使用する形になるからですね。ブラウザで動くのは、基本的にはHTML・CSS・JavaScriptだけで、ABAPはブラウザでは動かないからです。

まずその部分が大きく異なりますよね。つまり、フロントエンドについては、Web開発のスキルが必要とされるようになるわけです。SAP UI5というフレームワークが提供されているので、ゼロベースでコーディングして拡張開発をするわけではないようですが、今のABAP開発から考え方を変えないといけません。

バックエンド側は、今まで通りのABAP開発になりますが、フロントエンドと連携して提供する機能については、リクエストに合わせてレスポンスを返す仕組みが必要で、そこはODataというMicrosoftが作ったプロトコルを使って連携することになります。ODataはHTTPを使ってRESTという考え方でフロントエンドとバックエンドがデータをやり取りするもので、どのデータを操作するのかをURIで指定し、データの取得や更新など操作内容についてはGETやPOSTなどのメソッドを指定して行います。

バックエンド側からデータ取得のGETメソッドでのリクエストのあった場合、データをデータベースより取得してレスポンスとして返す形になりますが、その際に返すのはHTMLではなくXMLもしくはJSON形式で、それを受け取ったフロントエンド側でHTMLを生成してブラウザで画面を表示する形です。SAP UI5というフレームワークにデータを流し込むことで作るイメージです。

ざっくりとではありますが、数年後の近い将来にはこのような今までとは違う開発スタイルがSAPの主流となる想定です。昔と違って、ブログやYouTubeなどでSAP関連の最新技術の情報も得やすくなりましたし、引き続き情報をキャッチアップしながら、このブログに整理して書いていき、実際にプロジェクトで活用出来る時を待ちたいと思います。

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