CDSビュー

S/4HANAになってからCDSビューというのが新たに実装されており、これが今後とても重要になっていくと言われています。

Fioriを活用するようになると、GUIベースのUIではなくブラウザからユーザーはシステムを操作するようになり、ブラウザ側からのリクエストに対して、ODataというRESTの考え方を基本としたHTTPを使ったプロトコルでサーバー側からレスポンスとしてデータを返す形になります。

その時にバックエンド側では、データベースからデータを抽出・編集をして、それをODataで返すことになります。そこでCDSビューをフル活用するのが主流になるとのことで、その辺りを整理しておきたいと思います。

●CDSビューとは?

CDSというのは、Core Data Serviceの略で、従来のSQLを拡張して、より高度なデータモデルを実装できるようにしたもので、このCDSを使ってコーディングしたビューがCDSビューです。つまり、S/4HANA以前よりも進化したSQLを使って仮想的なデータモデル(ビュー)を実装できるようになったということです。

S/4HANAの環境が見れる場合は、SE11で標準テーブルの定義を注意深く見ると気が付くと思いますが、多くのテーブルが以前と定義が変わっています。そのテーブルで実際に見れるデータは同じものだったとしても、内部の実装方法がS/4HANA前後で大きく異なります。

集計テーブルなどを見れば分かりやすいので、一度見てもらいたいのですが、CDSでビューが書かれているのが分かります。

●今後のアドオン開発はCDSビューを活用するのが主流に?

標準プログラムがCDSビューに切り替わって行っているように、今後はアドオン開発においてもCDSが書けることが求められます。

従来のABAP開発では、データベースでの処理がパフォーマンス上、ボトルネックになるケースが多く、そこに負荷をかけずにABAP側でカバーしてコーディングすることが基本の考え方でした。つまり、データベースに格納されているデータを必要な分だけそのままABAP側のメモリに読み出してきて、そこから先はABAPで編集をしてアウトプットのデータを作っていくという形です。

それが今後は全く逆の発想であるコードプッシュダウンという考え方が基本となり、データーベース側でできることはデータベース側で行うというものです。HANAのデータベースが革新的にパフォーマンス向上したという建前のもと実現した考え方です。

なので、SAP関連の開発者をするならCDSビューを生成するためのコードを書けるようになっておくことが必要となってくるということです。

●具体的にはどうやって作る

実際にはどうやってCDSビューを実装していくのかという話になります。

この点についはは、私自身まだ経験がない部分なので、今後経験したときに情報をアップデートしたいと思いますが、GUIからは作成できず、HANA StudioやEclipseベースの開発ツールを使って実装する必要があります。

作成したものを確認するのは先ほども書いた通り、SE11から見れるので、S/4HANAは導入しているけれどFioriの環境がない場合は、標準のCDSビューを確認してイメージをつけておくのが良いでしょう。

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