原価管理に必須のマスタ「原価要素」について解説

FI/COにおいて必ず使うことになる基本的なマスタに原価要素というものがあります。

ざっくり理解するなら、原価管理用の勘定コードという認識で良いのですが、詳しく見ていくと色々と知っておきたい観点があるため、今回解説していきたいと思います。

一次原価要素・二次原価要素

まず最初に知っておきたいことは、原価要素マスタには一次原価要素と二次原価要素の2種類あるということです。

各原価がどのように発生するのかで大きく分類するのですが、FIで使う勘定コードと統合する形で登録して使用するものを一次原価要素といいます。一次原価要素は、財務会計で会計伝票として発生する形になるため、勘定コードマスタと同じコードで一次原価要素を登録します。

※ECCの頃は原価要素と勘定コードマスタは別マスタでしたが、S/4HANAでは原価要素マスタは勘定コードマスタと統合されたため、勘定コードマスタとして原価要素は登録します。

もう1つの二次原価要素については、管理会計でのみ使用するものとなります。配賦や活動配分、決済など、COで使用する原価管理に関する機能で使用するのが二次原価要素です。こちらも上記の通り、S/4HANAでは、勘定コードマスタと統合されているので、登録画面等は勘定コードマスタと同じものを使って登録する形となります。

一次原価要素については、会計伝票として登録できるトランザクションであれば、どの機能でも使用することができるのですが、二次原価要素については、マスタ登録時に設定する原価要素タイプによって各原価要素で使用可能な機能が制限されます。参考までに代表的なものを以下に記載しておきます。

原価要素タイプテキスト説明
01一次原価FI経由で費用を計上する時に使う。
11収益FI経由で収益を計上する時に使う。売上等に使う。
12売上控除売上割引、リベートなど売上から控除するものに使う。また、売上原価にも使用する。
21内部決済指図やWBSなどに計上されたコストを決済する時に使う。
31指図/プロジェクト結果分析指図やWBSなどに計上されたコストに対して仕掛品計算をするために使用する。
41間接費率原価計算表を使用して間接費を計上する時に使用する。「貸方」のカスタマイズで設定。
42配賦間接費や間接部門のコストを配賦する時に使用する。
43内部活動配分直接活動配分などで使用する。

カスタマイズしておくと一次原価要素は自動登録可能

S/4HANA以前のバージョンに限った内容になりますが、一次原価要素は勘定コードと同じコードで登録される形になるため、カスタマイズしておくと勘定コードを登録したタイミングで自動で一次原価要素も登録することも可能です。

カスタマイズの設定内容としては、一次原価要素を登録する対象のコードを範囲指定しておく形です。通常は勘定の分類毎にコード体系がルール付けされているので、原価関連の勘定のコード範囲をあらかじめ設定しておくイメージとなります。

原価要素を登録するとコストコレクタが必須入力となる

一次原価要素を登録すると、それと同じコードの勘定コードを会計伝票に入力した場合に、原価センタやWBS等のコストコレクタが必須入力となります。

原価要素が登録されているということは、原価関連の勘定であり、そのデータは管理会計でも必要となるため、未入力だとデータとして不十分であるので、SAP標準の仕組みとして必須入力となっている形です。

関連のトランザクションコード

  • 一次原価要素登録:KA01
  • 二次原価要素登録:KA06
  • 原価要素変更・照会:KA02・KA03
  • 原価要素削除:KA04
  • 原価要素グループ登録・変更・照会:KAH1・KAH2・KAH3
  • 原価要素マスタデータレポート:KA23
  • 原価要素一覧:KA24

原価要素関連のテーブル

  • CSKA
  • CSKB

PAGE TOP