一次原価要素・二次原価要素
SAPのERPにおいて、原価要素というと2種類あります。一次原価要素と二次原価要素です。
一次原価要素は財務会計と統合して使用するもので、勘定コードと同じコードで登録します。二次原価要素については、管理会計でのみ使用するものです。配賦などで使用します。
従来のSAPシステムでは勘定コードと原価要素は別々のマスタだったのですが、S/4HANAからいずれも勘定コードマスタとして登録する形になったので、バージョンによって少し異なりますが、基本的な考え方は同じなので、以下いくつか原価要素のポイントについて書きます。
カスタマイズしておくと一次原価要素は自動登録可能
一次原価要素は勘定コードと同じコードで登録される形になるので、カスタマイズしておくと勘定コードを登録したタイミングで自動で一次原価要素も登録することが可能です。
カスタマイズの設定内容としては、一次原価要素を登録する対象のコードを範囲指定しておく形です。通常は勘定の分類毎にコード体系がルール付けされているので、原価関連の勘定のコード範囲をあらかじめ設定しておくイメージです。
原価要素を登録するとコストコレクタが必須入力となる
一次原価要素を登録すると、それと同じコードの勘定コードを会計伝票に入力した場合に、原価センタやWBS等のコストコレクタが必須入力となります。
原価要素が登録されているということは、原価関連の勘定であり、そのデータは管理会計でも必要となるため、未入力だとデータとして不十分であるので、SAP標準の仕組みとして必須入力となっている形です。
関連のトランザクションコード
一次原価要素登録:KA01
二次原価要素登録:KA06
原価要素変更・照会:KA02・KA03
原価要素削除:KA04
原価要素グループ登録・変更・照会:KAH1・KAH2・KAH3
原価要素関連のテーブル
・CSKA
・CSKB
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