SAPの標準テーブルを調べるときに使う、FI・CO・MM・SDと共通領域の代表的なテーブルをまとめました。すべてのテーブルを列挙する一覧ではなく、業務データを追うときの最初の手掛かりです。SAP ERPとS/4HANAでは保存先や互換ビューが異なるため、特に明細データは対象システムのSE11で実体と項目を確認してください。
FI・会計
| テーブル | 主な内容 | 見るときの注意 |
|---|---|---|
T001 | 会社コード | 組織設定を確認 |
SKA1 / SKB1 | 勘定コード表レベル/会社コードレベルの勘定マスタ | 同じ勘定でも管理単位が異なる |
BKPF | 会計伝票ヘッダ | 会社コード・伝票番号・会計年度で特定 |
BSEG | 会計伝票の入力ビュー明細 | S/4HANAではACDOCAと役割を区別 |
ACDOCA | S/4HANAのユニバーサルジャーナル明細 | 元帳などの条件を確認 |
BSID / BSAD | 得意先未消込/消込済み明細の参照 | S/4HANAでは互換ビュー等の実体に注意 |
BSIK / BSAK | 仕入先未消込/消込済み明細の参照 | 更新先のテーブルとして扱わない |
BNKA | 銀行マスタ | 銀行国と銀行コードで確認 |
S/4HANAでの会計明細の読み方はACDOCAの基本を参照してください。BKPFとBSEGがなくなるわけではありません。
CO・管理会計
| テーブル | 主な内容 |
|---|---|
CSKS / CSKT | 原価センタ基本データ/名称 |
CEPC / CEPCT | 利益センタ基本データ/名称 |
AUFK | 指図マスタの基本情報 |
COEP | CO明細の従来の参照先。S/4HANAでは実体と互換性を確認 |
原価センタや利益センタは有効期間を持つため、コードだけでなく照会日も条件に含めます。
MM・購買/在庫
| テーブル | 主な内容 |
|---|---|
MARA / MARC / MAKT | 品目の共通データ/プラントデータ/テキスト |
EBAN | 購買依頼明細 |
EKKO / EKPO | 購買伝票ヘッダ/明細 |
EKBE | 購買伝票履歴 |
MKPF / MSEG | 従来の入出庫伝票ヘッダ/明細 |
MATDOC | S/4HANAの品目伝票データ |
RBKP / RSEG | 請求書照合伝票ヘッダ/明細 |
S/4HANAでは品目伝票の保存モデルが変わり、MKPF/MSEGの参照は互換機能を介する場合があります。ECC向けの直接参照を移行するときはMATDOCと公開された参照ビューを確認します。
SD・販売
| テーブル | 主な内容 |
|---|---|
VBAK / VBAP | 受注ヘッダ/明細 |
VBEP | 受注明細の納入日程行 |
LIKP / LIPS | 出荷伝票ヘッダ/明細 |
VBRK / VBRP | 請求伝票ヘッダ/明細 |
VBFA | 販売伝票フロー |
KNA1 / KNVV | 得意先共通データ/販売エリアデータ |
受注、出荷、請求のつながりはSDの基本の流れと併せて確認すると分かりやすくなります。
共通・開発でよく見るテーブル
| テーブル | 主な内容 |
|---|---|
DD02L / DD03L | テーブル定義/項目定義 |
TSTC / TSTCT | トランザクションコード/説明文 |
CDHDR / CDPOS | 変更文書ヘッダ/明細 |
TBTCO / TBTCP | バックグラウンドジョブのヘッダ/ステップ |
TBTCPは「ジョブの実行結果」だけを格納するテーブルではありません。ジョブ結果を調べる際はSM37のステータス、ジョブログ、スプールを確認します。
テーブルを調べる順序
- 業務画面の伝票番号やマスタコードから対象オブジェクトを特定する。
SE11でテーブルの説明、キー、項目、テーブル種別を確認する。SE16Nで会社コード、会計年度、伝票番号、有効日などを絞って照会する。- S/4HANAでは互換ビューやCDSビューの有無を確認し、開発で利用するならリリース済みの参照インターフェースを検討する。
標準テーブルを直接更新すると、関連伝票や残高との整合性を損なうおそれがあります。更新は対象業務の標準トランザクションや承認されたAPIから行います。
参考・関連記事
- SE16Nでテーブルデータを確認する方法:照会の基本
- S/4HANAのACDOCAの基本:FI明細のデータモデル
- MMの基本プロセス:購買・入庫・請求書照合のつながり
- SDの基本の流れ:受注・出荷・請求の関係