バリアントについて

SAPのERPを使うにあたって必ず知っておくべきことに『バリアント』があります。

 

 

バリアントとは何か?

バリアントというのは、レポートプログラムの選択画面にデフォルト設定をするための機能です。

ある程度、選択画面で指定する値が決まっている場合に入力作業の効率化のために使用するのが1番分かりやすい使い方です。

 

また、プログラムの処理上、必要な値を設定して使うというのも、よくある使い方です。

それには、画面上は非表示にして設定を隠してユーザーに使ってもらうケースと、ジョブ実行のために仕込んでおくケースがあります。

 

SAP外部のジョブ管理ソフトを使っている場合も、プログラムIDとバリアントを指定して起動することがほとんどです。

つまり、プログラムの選択画面に値を設定しておく時にバリアントを使うという事です。

 

 

バリアント変数について

このバリアント設定の際に、固定値をセットする場合には、特に何も考えずにバリアント作成すれば良いのですが、場合によっては変数を指定したいケースもあります。

 

例えば、日次のジョブで営業日を指定してプログラムを実行したい場合などです。

毎日バリアントを保存し直して運用するというのも不可能ではないのですが、それだと面倒ですし、自動化したいですよね。

そういう場合に活用出来る仕組みとして、バリアント変数という、システム内で共有出来る変数管理の仕組みがあります。

 

詳しくは、『バリアント変数について』を読んでみて下さい。

 

カタログ保存

機能によってはユーザー起動の場合と、ジョブ起動の場合の両方あり得るものがありますよね。

バリアントはシステム管理者だけでなく、ユーザーにも作成・変更出来るようにしていることがほとんどなので、ジョブ用に用意したバリアントを変更されてしまう可能性があります。

そうすると、意図した通りにプログラムが実行されずに、不都合が発生するかもしれません。

 

そうならないように、バリアントを変更出来ないように保護したり、選択画面からは存在を隠したりする事ができます。

それをカタログ保存といい、バリアントの属性設定の画面でチェックボックスが用意されているので、それを指定する事でそうする事ができます。

 

移送依頼の登録方法

移送依頼の登録のポップアップは、保存時に表示されないため、移送で他クライアント等に反映する場合は、移送依頼作成のオペレーションを行う必要があります。

やり方は簡単です。

 

  1. トランザクションコード『SE38』を起動
  2. バリアント作成対象のプログラムIDを入力
  3. ラジオボタンから『バリアント』を指定して照会ボタンをクリック
  4. メニューの『ユーティリティ → 移送依頼』をクリック
  5. 表示された画面で移送依頼を作成したいプログラムIDとバリアントを入力して実行ボタンをクリック

 

そうすると移送依頼登録のポップアップが表示されるので、そこからはいつもの手順です。

 

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