会計期間のオープン・クローズ:OB52・S_ALR_87003642

企業は利害関係社への報告、国や都道府県などへの納税額の計算などを目的として財務諸表を作成する必要がありますが、通常は個人事業主の確定申告のように年に一度まとめて会計処理をするのではなく、都度発生ベースで記帳しています。

さらに、減価償却費の計算や利息の計算など、ある程度まとまった期間に対して行う処理を行って会計数値を確定していきます。

通常、1ヶ月を1会計期間として区切って処理していくことになるのですが、基本的には過去の期間に対して会計処理をしないように、SAPでは会計期間のオープン・クローズという仕組みがあります。

例えば、2020年5月1日から5月31日を2020年度の第2会計期間として、その期間にしか仕訳を登録出来ないように制御することになります。実際には、月次締め処理という形で、6月前半の数日は5月分の仕訳を入力できるようにして、それらが登録し終わったタイミングで5月分を締めます。(5月日付の会計伝票を登録出来なくします)

以下のトランザクションコードがSAP標準で用意されており、その機能を使って会計期間の開け・締めを行う形になります。

●トランザクションコード

OB52 もしくは S_ALR_87003642

 

 また、ジョブによる自動処理もSAP標準で行え、その場合は『RFOB5200』というプログラムを実行する形になります。

会計期間のオープン・クローズは会計期間バリアント毎に転記可能期間を設定する形となり、会計期間バリアントは会社コードに対してカスタマイズ設定することになります。つまり、会社コード単位での制御が可能だということです。

また、権限グループ毎にオープン・クローズの制御ができるので、一般ユーザーはクローズ、経理ユーザーはオープンという段階的なコントロールも可能となっています。

 

 

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