SAPコンサルにはABAPスキルは必要ないか?

SAP社の提供しているERPやCRMなどのシステム導入・保守等を生業にしている人の一般的なロールとして、ABAPを中心とした開発者、設計を行うエンジニア、業務要件をヒアリングして要件定義をするコンサルタント、プロジェクトをリードするプロジェクトマネージャーの4つぐらいが主なものとしてあるのかなと思っています。

私の場合は、フリーランスとして携わっている形になるので、将来的にもプロマネとしてプロジェクトに入ることはゼロとは言いませんが、まぁ無いと思うので、主には開発者・エンジニア・コンサルのいずれかの役割を担うことになります。通常は、プライムとして案件を請け負った会社(元請け)の人がプロジェクト管理者としてプロジェクトマネージャーを担当し、実業務を推進するために私たちのようなフリーランスやその他のメンバーが参画している形になります。

スキルとして持っていてマイナスはありませんが、役割としてフリーランスがプロマネを担うケースはレアケースだと思うので、キャリア設計としては、開発者・エンジニアとして生きるのか、コンサルを目指していくのかが、大方のプランになるのかなと思っています。もう既に早いところでは導入されていっていますが、BTPやFiori等の新技術が前提になってくると、今とは少し様相が変わってくるとは思いますが、それでも大きな役割の切り方としては、先ほどの通りになりそうです。

ERPという基幹業務をターゲットにしたパッケージシステムである限り、コンサルが役割として重要になるケースが多いと考えられます。なぜなら、システムに業務を合わせるというのが基本の考えで、お客さんの業務を知って、それをどの標準機能で実現するのか、また実現出来ない時は業務を変えるのか、アドオン開発するのかを調整することが必要となるためです。

また、シンプルな動機としてABAP開発だけの場合より、コンサルの方が単価が高くなりやすいので、そこを目指してやっていくというのが1つのロールモデルになります。フリーランスの場合だと特に単価アップが直接収入額に影響するので、その傾向が強いと思います。

では、SAP案件のコンサルタントになるにあたって、ABAPは出来なくて良いのか?というと、出来ないコンサルもたくさんいるので、現状は問題無いといえます。ただ、当然、出来た方が仕事は円滑に進みやすいのも事実です。

私の場合も、ABAPが出来て良かったなと思うケースが度々あります。標準機能でよく分からないエラーが発生した場合に、ソースコードを読んだり、デバッグをしたりして早期に原因の特定ができるというのもありますし、プロジェクトにおいて関われるフェーズが多くなるので、空きを出しにくいというのもあります。

今後は、フロントエンドがJavaScript等になっていくでしょうから、ABAPに加えてその辺りの言語も書けなくても見れる程度にはなっておくと良いのかなと考えています。もちろん人によって考え方が違うので、不要という人もいますが、実体験として出来た方が価値が上がると感じているので、多少は勉強するのが良いと思います。

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