SAPのファントム品とは?BOM展開と特殊調達タイプ50の使い方

ファントム品は、BOMで共通の部品群をまとめるための仮想的な組立品です。設計上は一つの階層として見せますが、通常の生産では独立した完成品として保管・製造せず、MRPが下位部品の所要量へ展開します。

半製品との違い

観点 ファントム品 通常の半製品
BOM上の役割 部品群の論理的なまとまり 実際に製造する中間品
MRP 通常は下位構成品へ直接展開 半製品自身の調達・生産を計画
在庫 通常はファントム品として持たない 半製品在庫を持つ設計が可能

たとえば製品Aと製品Bが同じネジ・ブラケットの組み合わせを使う場合、その部品群をファントム品PのBOMとしてまとめます。製品AのBOMにPを置いても、MRPではPの下位にあるネジ・ブラケットの所要量が上位製品に合わせて計算されます。BOMの保守先を共通化できることが利点です。

SAPでの設定と確認

  1. ファントム用の品目と下位部品のBOMを用意する。
  2. 品目マスタのMRPビューで特殊調達タイプを確認する。標準設定のファントム品は50です。
  3. 上位製品のBOMにファントム品を構成品として配置する。
  4. BOM展開とMRP結果で下位部品に所要量が生じ、ファントム品自身の計画手配が想定どおりか確かめる。

特殊調達タイプやBOMの展開タイプは設定で変えられます。「50なら必ず同じ挙動」と決めつけず、対象プラントとBOM用途でテストしてください。物理的に組み立てて在庫を持つ必要があるなら、通常の半製品として設計する方が適切です。

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